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進む雇用調整、非正規労働者から正社員へ

2009年は、雇用問題が大きな焦点になりそうだ。昨年から続く景気の悪化に伴い、非正規雇用労働者の「雇い止め」など雇用調整や今年3月卒業予定者の採用内定取り消しの動きが急速に拡大している。


深刻化する雇用調整

厚生労働省の調査によると、非正規雇用労働者の雇用調整は昨年10月から今年3月までの半年間で、実施予定を含めると12万4,802人に達する見通しとなっている。一方、高校や大学など卒業予定者の内定取り消し人数は1,000人を突破した。雇用問題はますます深刻化していると見ていいだろう。

前回12月の調査では、非正規雇用労働者の雇用調整は8万5,012人であった。今回の調査までのわずか1ヶ月で約4万人増加しており、雇用を取り巻く経済情勢は急速に悪化している。

派遣労働者の雇用調整は8万5,743人に上り、このうち約半数の4万2,716人が契約期間満了前の中途解除となっている。期間工などの契約労働者の雇用調整も2万3,247人に上っている。

この調査は、全国の労働局やハローワークが事業所などが任意の聞き取り調査を実施して集計した数値であるため、厚生労働省によれば「すべての離職事例や、詳細を把握したものではない」ということだ。失職は40万人以上という業界団体の試算もあり、今後ますます拡大する可能性がある。


雇用システムの流動化

現在多くの企業では、過去2度のデフレ経験から、企業内部に構造的な過剰人員を抱え込まないよう対策を採っている。契約社員、派遣労働者の活用だ。

企業の雇用システムを流動化することによって、雇用調整を迅速に行うことができるようになったわけだ。

しかし今の景気悪化局面では、雇用調整のスピードがかつてないほどに急速化している。背景には、企業の雇用システムが流動的になっていることが挙げられるだろう。企業が景気悪化のスピードに遅れることなく、雇用調整に踏み切っている。企業収益の確保のため、リストラ策として雇用調整が選ばれてしまったわけだ。

常用雇用の派遣労働者数は、2003年の74.4万人から2007年の177.2万人と2.4倍にまで増加している。非正規雇用という就労形態は、企業が長期雇用を維持するという原則の下では、長期雇用以外の雇用者を多額のコストをかけてまでは守らないという弊害が生まれる。

これまでにはないほど雇用の非正規化が拡大したことで、雇用調整のスピードが加速していると言えるだろう。雇い止めにあった非正規雇用労働者のうち、圧倒的多数が失業者となりそうだ。


正社員にも雇用調整

急速に進む雇用調整は、非正規雇用労働者だけに止まるものではない。正社員にも雇用調整は及んびはじめている。企業は雇用に対する責任を本格的に問われることになるだろう。

厚生労働省の発表によると、昨年10月から今年3月までの半年間で失職、あるいは失職が決まっている正社員数が6,000人にも上るという見通しを明らかにした。

これまで正社員の離職状況は明確になっていなかったが、一段と厳しくなる雇用情勢の下では、正社員の離職者数もさらに増えると予想される。


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posted by 金融情報通 | 金融情報備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする