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アメリカ、苦戦の年末商戦――消費減退のアメリカ小売各社(3)

年末商戦での大胆な値引き合戦は、売上高不振に終わり、アメリカの小売業各社に利益率圧迫という苦難を与えた。


本当の「苦難」はこれから始まる

消費意欲が冷え込み、売上が不振に終わったとはいえ、年末はそれなりの需要があったはずだ。その年末需要が過ぎて1月に入ると、需要がぱったりとなくなってしまうことが予想される。小売業の本当の苦難は、これから始まるといっていいだろう。

クリスマス後に行った在庫処分セールは、これまでよりさらに値下げをするが、消費者の購買意欲は依然変わらず、アメリカの年末商戦は失速のままにフィナーレを迎えたと言わざるを得ない。

年末商戦での売上が不振に終わったことにより、小売業各社は売上高そのものが減少することに加え、年末商戦での大胆な値引きが災いし、利益率を圧迫するはずだ。業績の見通しは暗い。

ウォルマート・ストアーズのように売上増が見込める企業もあるが、全体的にみれば、9月以降続いている売上高の減少には、歯止めをかけることができないだろう。


巣ごもり消費でゲーム好調

日本では、2008年国内家庭用ゲーム市場が前年比15.3%減の5,826億円と、4年ぶりのマイナス成長になったと報じられているが、2007年までの最新型ゲーム機ラッシュが過ぎた反動から、ハード機器の販売が前年比23.5%減の2,505億円、ソフトの販売は年末商戦で目玉となる商品もなく、7.9%減の3,321億円となっている。

一方アメリカでは、景気悪化に伴い、この年末シーズンには旅行などは控え、自宅できる娯楽として家庭用ゲームが注目されたといえる。まさに「巣ごもり消費」を象徴している。こうしたことから、個人消費の冷え込みがある中でも、ゲーム機・ソフトの販売は年末商戦を比較的好調に終えている。

こうした中アメリカの大手ゲーム情報サイトによると、アメリカのゲーマーたちは、ゲーム機器やソフトなどをウォルマートで購入しているとの調査がある。ウォルマートがこの年末商戦に善戦している背景には、ゲームソフト等の販売が少なからずとも寄与していると言っていいだろう。


国産薄型テレビが大幅値下げ

アメリカの年末商戦の中で目を引くもののひとつに、日本製の薄型テレビがある。日本の大手家電メーカー各社は、競合する韓国のメーカーなどを意識して、薄型テレビの大幅値引きに踏み切った。

平均で20〜30%の値引き、機種によっては最大700ドル(約6万5,000円)も値引きしたものもあり、さらには800ドル台の50型プラズマテレビも登場したという。

2008年の年末商戦は例年になく、値引き合戦が激しかったようだ。景気悪化から消費減退が顕在化した中ではじまったこともあり、商戦開始直後から大幅な値引き商品を投入した。中には人気商品までもが初日から大幅値引きをしたが、それに見合った売上高は期待できないようだ。


年末商戦が過ぎ去った今、消費減退から小売やサ−ビスの企業動向は目が離せなくなる。年末商戦での利益率圧迫に加え、人員整理、店舗縮小などの大掛かりなリストラ策や、販売不振からの業績下方修正など、明るい材料は見当たらない。


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posted by 金融情報通 | 金融危機・安定化策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする