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ウォルマートの快進撃――消費減退のアメリカ小売各社(1)

ブラックフライディから約1ヶ月、2008年11月最終金曜日から始まったアメリカの年末商戦が終わった。出足こそ伸びを見せた商戦も、最終的には失速して終わっている。


各社不振の中での売り上げ増

アメリカの小売最大手、ウォルマート・ストアーズは、12月の売り上げ増が見込まれていることが分かった。12月の主要小売業者は、年末商戦の大胆な値引きにもかかわらず、既存店の売上高が不振に終わる見通しの中での快進撃だ。

この1月7〜8日にかけて発表される予定のアメリカ小売業各社の既存店売上高は、大幅値下げの影響で利益率が悪化、売上高の減少とともに利益見通しの下方修正をも発表すると思われる。

アメリカ商務省が発表している小売売上高を見てみると、夏以降、減少幅が大きくなっていることが分かる。金融危機が実体経済へ影響を及ぼし始めた10月以降は、その落ち込みも顕著だ。12月分の小売売上高は1月14日に発表されるが、予想は△ 1.2%となっている。

2008年アメリカ小売売上高対前月比
対前月比(自動車除く)
2008年1月0.30.3
2008年2月△ 0.6△ 0.2
2008年3月0.20.1
2008年4月△ 0.20.5
2008年5月11.2
2008年6月0.10.8
2008年7月△ 0.10.4
2008年8月△ 0.3△ 0.7
2008年9月△ 1.2△ 0.6
2008年10月△ 2.8△ 2.2
2008年11月△ 1.8△ 1.6
単位:%

とくに10月は、前月比△ 2.8%と、1992年1月の統計開始以来、最大の減少幅となっており、4ヶ月連続の減少だ。減少の主な要因は、ガソリン価格の急落や自動車販売の不振であるが、自動車を除いた小売売上高は前月比△ 2.2%、自動車・ガソリン・建材等を除いても△ 0.5%となり、消費意欲が冷え込んでいることが分かる。


ウォルマートという企業

景気が悪化し消費減退が顕著なアメリカにあって、売上を伸ばすウォルマート・ストアーズは、どのような企業なのだろうか。

ウォルマートは、アメリカ・アーカンソー州を本拠地とするアメリカ最大の、そして世界最大のスーパーマーケットチェーンだ。創業は1962年、ディスカウントストアとしてスタートした。

EDLP(Every Day, Low Price)を謳い、低価格、物流管理、コスト削減などを推進し急成長を遂げ、現在では世界最大の売上を誇る企業へと成長した。その経営スタイルは、徹底して顧客の満足度を追求することで、EDLP戦略はMBAの教材としても使われている。

またアメリカ国内のみならず、世界進出をも果たしており、世界10ヶ国にネットワークを持つ。日本では、2002年に西友を傘下におさめている。西友はその後、2005年にウォルマートの子会社となった。ダイエー再建に名乗りを上げた企業として記憶している方も多いだろう。

アメリカ小売業で初めて商品管理にバーコードを使い、ITを駆使した経営効率化で驚異的な低価格と大量販売戦略を実現した企業でもある。IT戦略はデータマイニングにも使われ、売り場へと転化されている。「紙オムツとビールの法則」「シリアルとバナナの法則」など、その事例は枚挙に暇がない。


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posted by 金融情報通 | 金融危機・安定化策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする