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社内為替レートは円安――2009年、円高はどこまで続く?

ここへきて多くの企業が業績を見直しているのは、金融危機による消費意欲減退や売上不振ばかりではない。日本の企業の多くは、何らかの形で輸出を行っている。外国為替市場の代替通貨としての円高を反映して、業績の下方修正に追い込まれている。


2008年の外国為替相場を概観する

2008年前半の外国為替相場は、、原油相場の高騰からインフレ対する警戒が発生、ユーロ圏をはじめとする多くの国で利上げを実施した。アメリカの景気は減税効果で一時的に持ち上がり、それにつれて株式相場は上昇した。

ユーロは7月に対ドルでは1.6040ドル、対円では169.97 円まで高値更新している。一方、ドル円は3月のベア・スターンズ救済前後に一時100円割れとなったが、その後7月には110 円を超えるまで戻している。

その後は原油相場が反落して大幅に下落、9月にはリーマン・ブラザーズが不測の経営破綻するなど、環境もマーケットもガラリと様相を変えてきた。

短期金融市場は機能不全を起こし、株式相場は暴落、世界各国の協調利下げ、G20(金融サミット)での財政出動の合意、欧米各国の金融機関への公的資金による資本注入など、各国当局は対応に追われるものの効果はなく、日米欧は揃ってリセッション入り、中国を始めとする新興国の経済成長減速も鮮明となってきた。


想定する社内為替相場は1ドル=100円

世界的な金融危機から信用収縮、実体経済の悪化、金融緩和などを背景として、輸出関連企業は外国為替相場の急激な円高進行により、為替差損が膨らんでいる。今後円高傾向が続くとすれば、為替差損はますます膨らみ、さらに業績下方修正を余儀なくされるだろう。

こうした状況の中、輸出関連企業くは、社内為替レートを1ドル=100円前後と想定しているところが多くを占める。しかし実際の為替レートは、1ドル=90円前後まで円高が進んでいる。

この「10円の差」が、どれだけ企業の業績に違いをもたらすか。たとえば、輸出売上高が1億ドルの場合、たった10円の違いで円建ての売上高は10億円も変わることになる。

  • 1億ドル × 100円 = 100億円
  • 1億ドル × 90円 = 90億円
  • 差引き : 100億円 − 90億円 = 10億円

実際の外国為替相場と社内為替レートが乖離している現状では、今後も業績を押し下げる要因であると言わざるを得ない。

さらに売上自体も減少している現状では、状況はますます悪くなる一方だ。1億ドルと想定していた売上が9,000万ドルになった場合、19億円の売上が減少することになる。

  • 9,000万ドル × 90円 = 81億円
  • 差引き : 100億円 − 81億円 = 19億円


2009年の外国為替相場の行方

アナリストや為替ディーラーの間では、2009年後半には1ドル=100円前後まで戻すとの見方もあるが、企業の多くは、2009年3月に決算をむかえる。今期の業績が悪化することは必至としていいだろう。

2009年、まず注目されるのは、アメリカのオバマ新大統領が1月に発表するであろう景気対策の規模と内容、そしてその効果に対する市場の評価であろう。

とくにブッシュ政権では先送り感のある、ビッグ3をはじめとした金融機関以外への救済措置。オバマ新政権ではさまざまな財政政策が期待されるが、ビッグ3救済も注目のひとつだろう。

また、金融危機のきっかけを作ったサブプライムローン問題をはじめとする住宅市場関連の対策も注目したい。同時に2008年10月頃から積極的に行ってきた資金供給策の今後も、2009年の外国為替相場に影響を与えるだろう。

「有事の円買い」だった2008年後半の外国為替相場に、ドル主導が戻ってくるのも近いかもしれない。


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posted by 金融情報通 | 企業関連情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする