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IMFの懐事情――財源は確保できるのか
IMF――国際通貨基金(International Monetary Fund)は、為替相場の安定を図ることなどを目的に、ブレトン・ウッズ協定によって創設された。世界銀行と共に、国際金融秩序を守り続けている。創設者のひとりは、ジョン・メイナード・ケインズ。マクロ経済学を確立させたイギリスの学者だ。
金融サミットで「十分な資金基盤を確保」
「なぜケインズ?」と思ったかもしれない。それは彼のマクロ経済学が、インフレ抑制、雇用創出などのために財政政策に重きをおいているからだ。
そのケインズは、何を求めてIMFを創設したのか――
世界的に続く金融危機の中で、今IMFは、世界各国の支援策に追われている。ウクライナ(約165億ドル)、アイスランド(約21億ドル)、ハンガリー(約157億ドル)。さらにはベラルーシ、パキスタンからも支援要請を受けている。
先の金融サミットでは、IMFの資金基盤確保について話し合いが持たれている。では具体的にどのように財源を確保していくのかとなると、たちまち靄に包まれてしまう。
新興国に対する支援は、確かに急を要することだ。一国を破綻させるわけにはいかない。支援を行うことには、なんら異議を唱えるつもりはない。
しかし、いくら十分な資金を用意しているからといって、このままではその資金も、いつか枯渇してしまうのではないか。
資金拠出がなければ支援はできない
金融危機に対応するIMFの資金増強のため、欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長やブラウン・イギリス首相など、外貨準備高を大量に抱える中国や中東のペルシャ湾岸産油諸国に対して資金提供を呼び掛けている。
これに対して中国は、世界最大級の外貨準備などを活用した資金拠出に前向きな姿勢を示している。
ロシアのプーチン首相は、金融危機で苦境にある国々を支援するため、IMFに10億ドル(約950億円)を拠出すると表明している。しかしその一方では、ロシアも厳しい経済危機に直面していることを初めて明確に示している。ソビエト連邦崩壊後の1990年代はIMFに頼る立場だったが、この金融危機では初めてIMFに資金を拠出することになる。
日本政府は先の金融サミットで、豊富な外貨準備から1,000億ドル(約10兆円)規模の融資を実施することを表明している。
財政政策の出動
これまで金融危機に対処するために行ってきた政策の多くは、金融政策が中心だった。しかしそれも、そろそろ限界に来ているのではないか。
金融サミットでも提唱されたように、金融危機を乗り切り経済を回復させるには、財政政策とのポリシー・ミックスがどうしても必要となる。政府による財政出動で、インフレをコントロールしながら雇用を創出していくことが、今後のカギとなることは明らかだ。
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