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金融危機に対するFRBの視野――FOMC議事録

最新の米国経済の見通しを公表したアメリカ連邦準備理事会(FRB)は、アメリカ発の世界的金融危機に対する視野を次のとおり述べている。


実体経済が完全に失速

世界的金融危機の実体経済への波及は、完全に景気を減速させている。2009年の実質経済成長率の見通しを-0.2から+1.1%と予想を大幅に下方修正したうえで、失業率は7.6%まで悪化するだろうと述べた。

すでに景気後退(リセッション)入りしたと見て、さらに深刻なリセッションを回避するため、FRB は12月のアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の中で追加利下げすることも視野に入れていると証言。ただ、今のアメリカ政策金利はゼロ金利が目前の状態で、金融政策の見直し財政政策の出動など経済を支える政策実施が課題となる。

FRBは「金融市場の混乱で企業や家計の経済活動の下振れリスクが増している」と警戒感を強めている。

2009年度の成長率予測は7月時点で、+2.0から+2.8%、失業率は7月時点で5.3から5.8%と予測していた。


アメリカ経済の現状

FRBは声明の中で「経済活動のペースは消費の落ち込みを受けて著しく鈍化している」とアメリカ経済の置かれた現状を厳しく認識した。また「世界経済の成長減速で輸出も鈍化するだろう」との見通しを示すとともに、この混乱の中で金融機関の融資条件に対する厳格化が進み「企業、家計支出を一段と抑えるだろう」と指摘ししている。その上で「経済成長には下振れリスクが残されており、経済情勢を注意深く監視し、必要に応じて行動する」との見解を示した。次回FOMCの定例会議は、12月16日の予定。

以上の現状を踏まえて10月29日、FRBはFF金利 (アメリカの政策金利)引き下げを決定したはずだが、その効果は未だ認められていない。


悪化する一方、アメリカの経済指標

アメリカ住宅着工件数が年率換算で79万1,000戸と過去最低水準にまで落ち込んだことで、アメリカ経済に対する悪化懸念は強まるばかりだ。

指標の弱さから一段と景気が悪化するとの懸念が広まり、アメリカ株式相場は大幅安を繰り返している。同時にニューヨーク外国為替市場ではリスク回避の動きから、円買い・ドル売りが優勢となっている。株価が動くたび円相場も乱高下。投資家は明らかにリスク回避の動きを強めているようだ。


イギリス、ユーロ圏をはじめとするヨーロッパ諸国でも現状はさして変わらず、今後まだ利下げの余地がある分、景気後退に歯止めをかけることができるかもしれない。しかし先の金融サミットでの声明にあるとおり、財政出動との相乗効果を狙うことくらいしか、今の金融危機を乗り切る術はないのかもしれない。


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