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世界的金融危機は就職氷河期到来の予兆?
アメリカ発の世界的金融危機によって、企業の業績は悪化する一方だ。国内の景気は後退局面を迎え、あるいは長引く可能性が強まっている。
こうしたことを背景に、この秋に始まった2010年度新卒採用では、ここ数年続いた「売り手市場」(企業の採用予定者数が就職希望の学生数を上回る状態)が、転換期を迎えている。
株価暴落、円高などで業績低迷する企業
景気は悪化。金融不安の拡大は、企業業績を下方修正へと追いやっている。
トヨタ自動車は11月6日、2009年3月期連結決算での営業利益が前期比で7割以上の減益になると発表した。米国発の金融危機から消費が急激に縮小、北米輸出を減らすことで対応してきた。これによって下請けメーカー各社は10月以降、前年比で2〜3割の急激な減産を強いられた。こうした企業の多くは、余剰人員を抱えたまま赤字転落への道をたどっている。
「トヨタがくしゃみをしたら、1次下請けは風邪をひく。その下請けは重体だ」
と嘆くのは、3次下請け会社の社長。また2次下請け会社の社長は「生産計画が毎月下方修正され、見通しがまったく立たない」
ともらす。
就職氷河期とは
就職氷河期とは、バブル期崩壊を迎えた1990年代初頭から2004年頃までの間、企業がこぞって採用を抑制するなどしたため、新卒を中心とした就職難航時代を表す造語。
またこの時期に就職活動をしていた世代は「団塊ジュニア」と呼ばれ、人口が多い世代であり、正社員になれない者が相次いだ。この世代は、職歴がないためにその後はフリーターや派遣社員などを続けざるを得ず、低収入で生活に余裕がない「ワーキングプア問題」の中核的世代ともなっている。
その後、団塊世代の大量退職や景気回復などにより、2005年ごろから企業は採用を活発に行うようになった。この時期求人倍率が一気に改善し、「売り手市場」、さらには「超売り手市場」と呼ばれるようになった。
2010年度就職戦線、どうなる?
ある人材コンサルティング会社社長はこういう。「2009年3月期決算で、今年度の業績がはっきりしてから流れが決まってくるでしょう」
と。企業業績が悪化すれば、採用どころではなくなるのは当然だ。新たに人を雇うだけの体力が、企業に残されているかどうかがカギとなるだろう。
大手企業が積極採用を行ったため、下請け企業など中小企業では優秀な人材確保に苦戦してきた。金融危機の影響で大手企業は業績縮小、採用を控えようとしている。
しかし中小企業などは、さらに打撃を受け資金繰りが悪化する企業も増えている。このような厳しい経営状態が今後も続くと見込まれる中、積極的に採用しようとする企業はどれだけあるだろうか。
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